社内では普通に通じている言葉でも、お客様には伝わりにくいことがあります。
これは、特別な話ではありません。
製造業でも、農業でも、サービス業でも、長く仕事をしている会社ほど起こりやすいことだと思います。
たとえば、社内ではずっと使っている呼び方があって、それで現場も事務も問題なく回っている。
そういうことはよくあります。
ただ、その言葉が見積書、報告書、メール、修理の説明の会話などにそのまま出てくると、お客様には意味が伝わりにくいことがあります。
社内では当たり前でも、外では当たり前ではない
社内で長く使っている言葉は、便利です。
短く言える。
すぐ通じる。
現場で話が早い。
部品名、工程名、製品の呼び方、社内資料で使う略称などは、長く使っているうちに社内独自の言い方になっていることがあります。
社内だけなら問題ないことも多いです。
ただ、お客様はその前提を知りません。
社内で当然のように使っている言葉でも、外から見ると意味が曖昧だったり、少し分かりにくく感じたりすることがあります。
伝わりにくい言葉は、小さな不安につながる
お客様は、製品やサービスの内容だけでなく、説明の分かりやすさも見ています。
もし説明の中に分かりにくい言葉があると、
- これは何のことだろう
- 業界では普通なのかもしれないけれど、よく分からない
- 質問しないと判断できない
- 自社の状況に合うのか分かりにくい
という状態になりやすくなります。
もちろん、それだけで仕事がなくなるわけではありません。
ただ、小さな分かりにくさは、小さな不安につながります。
逆に、言葉が分かりやすい会社は、それだけで安心感があります。
何を言っているか分かる。
何をしてくれるか分かる。
どこまで対応してくれるか分かる。
こうした分かりやすさは、顧客満足にもつながる大切な要素だと思います。
言葉の分かりやすさは、信頼感にもつながる
会社の強みというと、技術力や価格、納期、品質を思い浮かべることが多いと思います。
もちろん、それらはとても大切です。
ただ、実際には「説明が分かりやすい」「話が通じやすい」ということも、信頼感に大きく関わっています。
たとえば、
- 見積書の表現が分かりやすい
- 仕様説明が整理されている
- 問い合わせへの返答が伝わりやすい
- 製品ページの言葉が専門的すぎない
- 初めて見る人でも内容を理解しやすい
こうしたことができていると、お客様は相談しやすくなります。
反対に、社内用語が多く、説明が内向きのままだと、技術力があっても伝わりにくくなることがあります。
社内用語そのものが悪いわけではない
ここで大事なのは、社内用語を全部なくす必要はないということです。
社内で早く通じる言葉は、現場では役に立つこともあります。
長年の積み重ねで定着している言葉もあると思います。
問題なのは、社内で便利な言葉を、そのまま外でも使ってしまうことです。
社内では通じる呼び方でも、外向けには一般的な名称や、お客様が理解しやすい言葉にした方がよい場合があります。
たとえば、
- 社内呼称
- 正式名称
- お客様向けの説明
- 図面や仕様書で使う表記
- ホームページやカタログで使う表現
これらがバラバラだと、見る人によって受け取り方が変わってしまうことがあります。
大切なのは、
社内で使う言葉と
お客様に伝える言葉を分けて考えることです。
言葉を見直すと、社外への見え方も変わる
言葉の使い方は、会社の印象にも関わります。
社内用語が多いと、どうしても外からは閉じた印象に見えることがあります。
一方で、言葉が整理されていて、お客様目線で説明されていると、
- 分かりやすい会社
- 丁寧な会社
- 話が通じやすい会社
- 相談しやすい会社
という印象につながりやすくなります。
これは派手な改善ではありません。
でも、じわじわ効いてくる大事な部分です。
特に、ホームページ、カタログ、製品ページ、見積書、提案資料などは、社外の人が会社を見る入口になります。
そこで使われている言葉が分かりやすいかどうかは、会社全体の印象にも影響します。
まずは「お客様が見ても分かるか」で見直してみる
もし見直すなら、難しく考えなくて大丈夫です。
まずは、
- 見積書
- 提案書
- 仕様説明
- 製品ページ
- カタログ
- よく使うメール文
- 社外向け資料
このあたりを見て、
「社内の人ではなく、お客様が見ても分かるか」
という視点で確認してみるのがおすすめです。
普段は気にならなくても、改めて見てみると、
- 社内だけの言い方になっている
- 人によって呼び方が違う
- 正式名称と通称が混ざっている
- 初めて見る人には意味が分かりにくい
- 説明しないと伝わらない表現が残っている
といったことに気づく場合があります。
社内の言葉を、お客様向けの言葉に置き換える
社内用語をなくす必要はありません。
ただ、外に出すときは、お客様が分かりやすい言葉に置き換えることが大切です。
たとえば、
- 専門用語だけでなく、用途も添える
- 略称だけでなく、正式名称も入れる
- 部品名だけでなく、どの部分か分かる説明を添える
- 工程名だけでなく、何をする工程かを説明する
- 社内呼称ではなく、一般的に伝わる言葉を使う
このように少し補足するだけでも、受け取る側の分かりやすさは変わります。
特に新規のお客様、初めて問い合わせる方、別業界から見ている方には、この差が大きいです。
まとめ
社内用語があること自体は、珍しいことではありません。
むしろ、長く仕事をしている会社ほど、社内で通じる言葉や独自の呼び方は自然に増えていきます。
ただ、それが外向けの資料や説明にそのまま出てくると、お客様には伝わりにくいことがあります。
言葉の分かりやすさは、単なる表現の問題ではなく、
- お客様の理解しやすさ
- 安心感
- 信頼感
- 誤解の減少
- 顧客満足
につながる大切な要素です。
社内では当たり前でも、お客様には当たり前ではないことがあります。
だからこそ、外に伝える言葉は、
「社内で通じる言葉」ではなく、「お客様に伝わる言葉」
で考えてみる価値があると思います。
まずは、見積書や製品ページ、カタログなどを一度見返して、
「初めて見る人にも伝わる表現になっているか」
を確認してみるのがおすすめです。